こちらが、国立魔法学院校舎、正面入り口ですわ。
　建材、デザイン共に、魔力を増幅するよう考慮、計算されています。歴史ある宗教関連施設には、巨大建造物が多く見られますわね。それは図形的な必然性があったのだということが、現在では実証されています。本校舎も、そうした理論を応用しているんですのよ。
　遠近感が狂いがちですけれど……右手奥に、手すりが見えますわね。あれが、わたくしの胸の高さ、と説明すると、建物全体の大きさにだいたいの見当をつけていただけますかしら。
　魔法技術にとって、小型化は早急に乗り越えねばならない課題なのです。