舞台紹介

神咒神威神楽 曙之光
大欲界天狗道

物語の舞台となる世界の概念。
神仏や宗教、信仰に基づく道徳観念が存在せず、死後の浄土や奈落の概念もない。
ゆえに人々は己の理屈、価値観のみを絶対の法と定めており、自分にとって良いか悪いかが総てである。
言わば、誰もが自分自身を神と崇めている世の中であり、真の意味で利他というものが存在しない。端的に、自己愛性人格障害であることが一般常識。世の当たり前となっている。
例として、友や恋人を救うために身を捨てるといった行為自体は存在するが、その動機はあくまでも利己。そうすることで己が己を愛せるからという理屈にすぎない。
何よりも大事なのは自分が燦然と輝くことで、そのためならば死すら恐れぬ。これは死後の概念がないゆえの発想だが、前述の通りそれが当たり前なのである。
要は、自分という個をどのような形で愛しているか。その捉え方は様々であるため、最小は家族から最大は国家まで集団というものが機能し得るが、根本のところが歪んでいる。無償の愛や信頼、利他の行為と信念こそが狂気とされ、異常者の論理と見なされているのが現状。
ある種、魔界の理と言って差し支えない。

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