lightBOX The Great 15th

Titles

Zero Infinity -Devil of Maxwell-
ジャンル:ADV
発売日:2012年9月28日
メディア:DVD-ROM(2枚)
原画:泉まひる・さるか・夕薙
シナリオ:昏式龍也・高濱亮・吉藤誉将・無義歩
音楽:与猶啓至
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内容紹介

科学(ちえ)の大樹は時計(かれら)の手に。
科学に膝折る有象無象の衆愚共。
熟れた果実を待ち焦がれよ。
涎を垂らし、家畜となって口を開け、与えられた施しを貪りながら踊るがいい。
──刮目せよ、"永久機関"は此処に在る。



キャラクター

秋月 凌駕

秋月 凌駕
Akizuki Ryoga
CV:佐和真中

■キャラクター紹介
あらゆる外的な事象に対し、常に自己の均衡(バランス)を失わない事を信条とする少年。自身は平凡で中庸な生き方を望むが、その精神の在り方は極限の逆境においてこそ真価を発揮するという、ある種矛盾した特異な人物像を有している。それゆえか、他人とは相容れない価値観を持っている事を自覚しており、その上で他人と違和感なく付き合える世渡りの上手さを持つ「達人」。ただし女性に対しては経験上免疫がなく、皮肉にもその点が彼の人間らしさを特徴付けている。
両親は長期の不在で、現在妹の高嶺と兄妹二人暮らし。周囲にはややシスコン気味と言われている。
マレーネ・フランケンシュタインや緋文字礼と出遭ったことにより、時計機構との絶望的な闘いに巻き込まれることになる。

万里也 ジュン

万里也 ジュン
Mariya Jun
CV:美月

■キャラクター紹介
凌駕と同じクラスに属するスポーツ少女。将来を嘱望される陸上部のホープであり、性格はややお転婆ながら快活にして好奇心旺盛。
常に前向きであることを信条としており、男女を問わず友情に篤い「好漢」。凌駕とは妹の高嶺ぐるみで仲が良く、また人付き合いにも秀でているため友人も多い。
普段は授業中の早弁や爆睡も辞さない豪の者だが、凌駕のことは異性として意識しており、密かに好意を寄せている。
ある日を境に様子が変わった凌駕を心配するようになり、やがてそれが自分自身の運命もまた大きく変化していくきっかけとなる。

青砥 美汐

青砥 美汐
Aoto Mishio
CV:青山ゆかり

■キャラクター紹介
凌駕と同じ学年に属する優等生。高名な政治家の娘という出自、端麗な容貌、優秀な成績といった数々の天賦の要素と本人の才覚により、学園のマドンナとして憧れの視線を集めている。
しかし、家族を襲った悲劇により天涯孤独の身の上となってからは、他人には見せない一面を宿すようになっている。そのためか人前では温厚な令嬢然として振る舞うが、敵と見なしたものを攻撃する時は徹底して容赦がない。いわば裏表を使い分ける仮面優等生。その秘密を一端とはいえ凌駕に知られてからは、彼を強く意識しはじめることに。

マレーネ・フランケンシュタイン

マレーネ・フランケンシュタイン
Marlene Frankenstein
CV:尾藤彩子

■キャラクター紹介
時計機構に反逆する独立武装集団を率いる、隻眼の少女。
年齢的にはまだ幼いが、天才的な頭脳と強靭な精神力の持ち主。
その能力と立場ゆえか、誰に対しても傍若無人な態度を通し、一切の感情を見せず無表情に振る舞うのが常である。
自身が唯一の生き残りである一族が背負わされた宿命を果たすため、日本にやってきた。凌駕に取っては運命の女とも言える存在。なお、フランケンシュタインは本名ではなく、科学の罪人として自ら背負った汚名の十字架である。

エリザベータ・イシュトヴァーン

エリザベータ・イシュトヴァーン
Elizaveta Istvan
CV:榊原ゆい

■キャラクター紹介
時計機構に属する戦士。
主人公たちを抹殺するべく放たれた戦闘実行部隊・ギアーズの一員。
自己を律するセルフマインドコントロールの技術に長ける女性で、闘いにおいては一切の情を持たない戦士として振る舞うが、平時においては別人のように穏やかな少女となる。上官であるアレクサンドル・ラスコーリニコフに対しては、戦士としては崇敬の念を抱いている反面、人間としては耐えず畏怖を感じているという複雑な感情を有している。褐色の肌は中央アジア系遊牧民の血を引く証。
凌駕とは殺す者と殺される者として出遭い、本来ならそのまま道は交わらぬはずなのだが……

緋文字 礼

緋文字 礼
Himonji Rei
CV:ミノベサトル

■キャラクター紹介
名前以外一切の記憶を失った、時計機構からの脱走者である青年。
逃避行の途中で凌駕と出遭い、友誼を結び、そして彼を闘いの運命に巻き込んでしまう。
一見冷静沈着で温厚な常識人だが、闘いになれば誰よりも過激な閃きや奇策を見せる意外性の男。端的に言って類稀な天才であり、同時に空虚さゆえの恐いもの知らずとも言えるだろう。
凌駕に対しては、償いきれぬ負い目と表裏一対の友情を感じており、空白の記憶ゆえか誰よりも仲間の絆を重んじている。

カレン・キリシマ

カレン・キリシマ
Karen Kirishima
CV:奏雨

■キャラクター紹介
マレーネの一党に属する、時計機構からの脱走者。
日系アメリカ人で、空気のように捉えどころのないミステリアスな性格。ふらりと現れたと思えば、気づけば風のように去っているなど、煙に巻くのが非常に上手い。
誰とでも仲良くなれる特技を持ち、なぜか凌駕やジュンのことを気に入っている。特に凌駕に対しては初対面からアプローチをかけており、女性に免疫のない彼をたびたび困惑させている。
作中において、凌駕とジュンにとって重大な意味を持つ女性。

草笛 切

草笛 切
Kusabue Setsu
CV:百瀬ぽこ

■キャラクター紹介
マレーネの一党に協力する、某国の諜報工作員。学生である仲間をサポートするために、学園の校医としての顔も持っている。
常人とは確実に思考回路が異なる奇人にして変人であり、独特の間とペースを持つ。かと思えば時折ふと切れ味のいい返答を口にするなど、掴み辛い性格であるのは否めない。あるいは、そうやって自分の真を見せない性質こそ、彼女の立場や本質を表しているのかもしれない。

秋月 高嶺

秋月 高嶺
Akizuki Takane
CV:雪都さお梨

■キャラクター紹介
凌駕の一つ違いの妹。
家事全般に長じた優等生だが、凌駕のことになると時々暴走してしまう一途な兄思い。幼い頃から年齢以上に泰然としている兄を身近で見てきたせいか、同年代の女子に比べて懐が深く、またそれに伴った深い思いやりを持っている。
日頃からジュンに可愛がられており、関係も良好。凌駕にとって日常の象徴であり、帰るべき場所そのものでもある少女。

イヴァン・ストリゴイ

イヴァン・ストリゴイ
Ivan Strigoii
CV:堀川忍

■キャラクター紹介
時計機構に属する戦士。
全身を包帯に被われた、豪放磊落な性格の武人。英雄的な行いや強敵との遭遇を好み、気に入った者は敵味方問わず認める懐の深さを持つ。
アレクサンドルとは相容れぬ戦場哲学を持つが、英雄としての心酔からその武威に服している。同胞のエリザベータには常に冷たくあしらわれているが、全く気にしない変人。好敵手を戦友と呼び定め、凌駕と礼には愛すら有して敵対を望む、生粋の戦闘狂でもある。

鵺 乱丸

鵺 乱丸
Nue Ranmaru
CV:佐山森

■キャラクター紹介
時計機構に属する戦士。元左翼系の過激派テロリスト。
この世のあらゆるものに価値を見出していない、虚無的な青年。
万象を嘲笑うその目に映るのは、敵も味方も等しく無価値で取るに足らない存在という達観。闘いや任務も暇つぶし同然にしか思っていない。
しかし、徹底してやる気の欠落したメンタリティを持つ反面、常人とは隔絶した情報制御の技術を持つ。純粋に能力を評価されたがための待遇を受けていることは、彼の優秀さを証明しているといえるだろう。

アレクサンドル・ラスコーリニコフ

アレクサンドル・ラスコーリニコフ
Alexandre Raskolnikov
CV:野☆球

■キャラクター紹介
時計機構に属する戦士。
マレーネ一党を討滅する任務を帯びた戦闘実行部隊・ギアーズの指揮官であり、非人間的なまでの強さと統率力を持つ氷の男。ソ連軍内においては、一将校の身にして隠然たる影響力を持つ時計機構の代理人。
第二次大戦中、たった独りで戦局をも覆した"英雄"として知る者には知られているが、自身は頑なに英雄的な存在を否定するという、矛盾した現実主義者でもある。

アポルオン

アポルオン
Apollon
CV:どてら4号

■キャラクター紹介
時計機構に属する最強の戦闘兵士……
なのだが、その全てが謎に包まれている謎の男。
誰も知らぬ機構の最終意思を代弁する存在と言われており、普段は鋼鉄の匣に封じられたまま、ギアーズの戦士たちへ指令を下す。
その立ち位置からか預言を司る神の名で呼ばれている。
それはまさに決戦兵器ともいうべき扱いであり、彼が解放された瞬間から、反逆者たちは更なる苦境へと立たされることになる。

ネイムレス

ネイムレス
Nameless
CV:堀川忍

■キャラクター紹介
時計機構から流出した、最先端科学技術の結晶である無名の完全機械化兵士。
刻鋼式心装永久機関を有することで人間から刻鋼人機(イマジネイター)に変わった存在とは違い、体躯全てが機械で構成された純機械製の魂無き破壊者である。
自我と呼べるものは一切存在しないはずだが、なぜか刻鋼人機たちとの闘いを求めて出現するジョーカー的存在。その戦闘力は並みの刻鋼人機を歯牙にもかけず、欠片の躊躇もなく、敵味方の入り乱れる戦場を見境なく蹂躙する。
心装永久機関すら上回る高出力を放つネイムレスだが、理論上これは本来在り得ないこと。仮にも永久機関に対し、それに抗する謎の動力炉が搭載されているのか。真偽は不明だが、そこに秘密があるらしく……
その開発経歴から、マレーネとの因縁があるらしい。

オルフィレウス

オルフィレウス
Olffyreus
CV:響玲二

■キャラクター紹介
謎の怪人物。
十八世紀にヨーロッパで活動していた伝説の異端科学者、永久機関を生み出した人物と同じ名を語っているが、本人であるかは真偽不明。全ての情報が存在しない。
少なくとも、彼こそ謎に包まれた時計機構の幹部であり、何処かの場所から凌駕たちの戦いを観察しているのは間違いないが、果たして……



ストーリー

20世紀──世界は"神秘"を見放した。
全てを、科学の名の下に。

1960年代。人類がその夢を、可能性を、科学という信仰へ無邪気に託していた光あふれる時代。
未来へ馳せた数多の科学幻想が世界全体に蔓延る中で、人知れず人智を超えた科学技術と、それを管理する存在があった。

無限に尽きぬ力の鼓動……永久機関。

鋼の心臓を体内に有する、一騎当千の機兵……刻鋼人機(イマジネイター)。

そして、それらを擁する時計機構(ホロロギウム)という謎の組織。

構成員すら実態を把握しきれていない巨大な研究開発機関は、歴史の裏で密かに超越の科学を吐き出し続けている。
その中で、とある一族が自らの産み出した技術により消滅した。まるで、一人の科学者の破滅を描いた高名な怪奇物語そのままに。
誰にも看取られず、また悼まれもしない悲劇。明かされぬ流血を機に、舞台は静かに幕を開け──

……舞台は日本、昭和43年(1968年)の八紘市。
高度経済成長に伴い、戦後急速な発展を遂げたこの一都市に住まう少年「秋月凌駕」は、
ある出遭いが切っかけで時計機構の織り成す異常な現実に巻き込まれてしまう。
それは、機械の心臓を持つ「刻鋼人機(イマジネイター)」同士による闘争の世界。
日常とはかけ離れた、殺し殺され合うという、異常な世界に他ならない。
己とはかくあるものという理想像を心に願い、彼ら刻鋼人機は鋼の超科学武装「殲機」を身に纏う。
胸に内蔵された「刻鋼式心装永久機関」の力を得て、近代兵器を遥かに凌ぐ超人となっての闘争。
時計機構に反逆する隻眼の少女「マレーネ・フランケンシュタイン」に導かれて、
凌駕は自らもまた刻鋼人機(イマジネイター)としての戦いの日々を駆け抜けていくことになる。

平和な街が。
学園が。
彼ら鋼鉄の騎士たちがぶつかり合う戦場と化していく中、凌駕は戦いの果てに何を見るのだろうか?

そして、そこに行き着く結末は──



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