アウロラ 「にゃにゃ~ん♪」

美少女に飛びつかれて、俺はその場で固まってしまった。

アウロラ 「ああっ! いい匂いにゃ! いい匂いにゃあ~!」

硬直した俺の腕にしがみついて、胸にスリスリとほっぺたをこすりつけてくるアウロラ。暖かくて柔らかい物が、俺の体に押しつけられる。

由紀 「ちょっ! 抱きつくのはマズイって!」

アウロラ 「やぁん! あんなに誘っておいて酷いのにゃぁ! ゴロゴロ」

喉を鳴らし、しきりに体をすりつけてくる。

由紀 「さ、誘うとか……いや! 確かに誘ってはいたけど!」

意味は同じでも、妙にエッチに聞こえてしまう。
だって、猫の姿ならまだしも、今のアウロラは美少女モードだし。
将一だったら、昇天しかねないほどの危険な状況だ。

アウロラ 「あふっ、にゃぅぅ……これ、好きぃ! この匂いたまらないにゃ~」

猫じゃらしを持った俺の手を、ペロペロと舐めてくる。
うあぁぁっ、熱くてざらっとした舌がぁっ。

アウロラ 「にゃにゃあ! にゃふん! 頭ぼーっとしちゃうぅ……」

俺の頭も違う意味でぼーっとしてくる。
って、惚けている場合じゃない!

由紀 「ぬ、濡れるのはイヤなんじゃなかったのかよ!?」

アウロラ 「そんなのもうどうでもいいにゃあ~! はふぅ、とろけちゃうにゃあ~」

うっとりとした顔で頬を染め、ため息をつくアウロラ。

アウロラ 「ゴロゴロ……にゃうぅん! もう何も考えられないのにゃ」

喉を鳴らし、熱っぽい瞳で俺を見つめてくるアウロラ。
なんだかその表情が色っぽくて、ドッキリしてしまう。