蛍  「こんにちは。……あの、郁子さんいますか?」
郁子 「あ〜ら、蛍ちゃんじゃないの〜! とうとうウチの店で働く決心が着いたのね!?」
蛍  「い、いえ。そうではなくて……」
郁子 「…うっ、ひょっとして毎度おなじみインタビューコーナーってやつ?」
蛍  「さすがは郁子さん。察しがいいですね」
郁子 「そうと決まればどんなことでも訊いてちょうだい。こう見えても、かつては”30人斬りのイクちゃん”と呼ばれたことがあるのよ〜」
蛍  「は、はあ……。意味はよく分かりませんが、インタビューを始めまさせてもらいますね」



―――趣味は何ですか?
郁子 「それは愚問というものよ。忙しくて趣味なんかにかまけている暇なんかこれっぽっちも無いんだから」
蛍  「は、はあ…。そうですよね。うちの姉たちもほぼ同じような事を言っていました」
郁子 「おかげで部活にも入れなくて、”青春の学園生活”なんてモンには全く縁がなかったな〜」
蛍  「あれ? 瑞葉お姉ちゃんが言うには、郁子さんは帰宅部の星なんだって聞きましたけど…」
郁子 「むむ……あいつだって帰宅部じゃないのよ……ぶつぶつ……。蛍ちゃん、あんまり瑞葉の言う事を信用しちゃだめよ。蛍ちゃんは、将来はウチの店の期待のホープなんだから」
蛍  「あ、あの、勝手に決められては困るんですけど…」



―――3サイズは?
郁子 「うううううう!!! それは訊かないで〜〜〜」
蛍  「そうですよねっ。や、やっぱり失礼な質問ですよね…」
郁子 「決して体に自信がないってわけじゃないけど、う〜〜〜」
瑞葉 「そうよね〜。まさか試食のしすぎで腹まわりがたるんできてるなんて言えないもんね〜」
郁子 「なっ、瑞葉っ! どっから湧いて出てきたのよ!!」
瑞葉 「そろそろツッコミ役が必要だろうと思って、出てきてあげたのよ!」
郁子 「よけいなお世話よっ!! それに、私は瑞葉と違って暴食はしないんだからねっ!!」
蛍  「あの、瑞葉お姉ちゃん、お姉ちゃんがいるとインタビューが止まってしまいますから、ここは私に任せてください」
郁子 「そうよそうよ、アンタはどっか行きなさい。シッシッ!」
瑞葉 「蛍、しっかりやるのよ。それと、ピンチになったらすぐ呼んでね」



―――スポーツは何かしていますか?
郁子 「さっき言ったように、学校の部活には入ってないけど、小さいときから色々やってたわよ。ゴルフとか卓球とかテニスとか…」
蛍  「まあ、郁子さんはアスリートだったんですね」
郁子 「いつからか瑞葉と勝負する為に色々なものに手を着けるようになっちゃって、これが結局あんまり長続きしなかったという苦い過去が…」
蛍  「でも、そばで見ていると、お二人はいいライバル関係にあるような気がします。私には、そういうお友達はいなかったから…」
郁子 「ライバルはライバルかもしれないけど、昨日の敵は今日も敵だから、相容れる事は永遠に無いかもね〜」
蛍  「でも、お互いに切磋琢磨していく姿は感動的です」
郁子 「うまい具合にまとめたわね…」



―――どんな下着を着けていますか?
郁子 「何なの、この質問?」
蛍  「あっ、すいません…。女性から女性に訊ねているのも変ですよね」
郁子 「この質問って、いったい誰が考えたの?」
蛍  「えっと、実は全部兄さまが…
郁子 「まあ!」
蛍  「お姉ちゃん達への質問も、全部兄さまが考えたとか聞いてますけど…」
郁子 「もう、そうならそうと、どんな下着が好みか言ってくれればいいのにぃ〜! ダーリンの為なら毎日勝負下着にしちゃうから〜」
蛍  「郁子さんは面白い方ですね」
※妄想中
郁子 「ベージュのレースがいいかな〜。それとも清純派な白ショーツがいいかしら? 通好みなかな〜? アダルトに黒のガーターベルト付きが燃えるかも〜?」
蛍  「………私も少しは見習った方がいいのかな……?」
※興奮しています
郁子 「…はっ!? きっとダーリンのことだし、まさかデートの時は何も着けないで来いとか言うんじゃ!? どどどどうしよう〜〜?」
蛍  「どうコメントすればいいんでしょう……」



―――眼鏡を取った顔を見せてくれませんか?
郁子 「これもダーリンの希望なの? もう、すました顔して訊く事がマニアックなんだから〜」
蛍  「ええと、よく分かりませんが、とにかく質問にはそう書いてありますね」
郁子 「でも、眼鏡を外すと視界がぼやけちゃって、顔がよく分からないのよね」
蛍  「くすっ。まるで漫画みたいですね。もしかして、郁子さんは眼鏡を外すと目がこんな形 [(З)(З)] になってしまったりとか…?」
郁子 「う〜〜ん……実際は分からないけど、眼鏡は寝るとき以外は外さないわね」
蛍  「それはすごいです。眼鏡っ娘の鑑ですね!」
郁子 「それって、ほめられてるのかしら……?」



―――将来の夢は?
郁子 「それはもちろん、ダーリンと結婚して〜、フォルテシモを二人三脚でもり立てていくのよ〜〜」
蛍  「は、はあ…。でもきっと障害は多いと思いますよ」
郁子 「敵は多いほど燃えるってもんでしょー! さあ、どっからでも掛かってきなさい!」
蛍  「……夢や希望を持つ事はいい事ですけど…」
※頭の中で爆走しています
郁子 「夢の中で……そ、そんなの恥ずかしくっていやらしくって言えないわ〜〜」
蛍  「きっと、郁子さんには近い内に人生で最大の難関が訪れることでしょう…」



―――魔法少女には変身しますか?
郁子 「まあ、ダーリンったら、そういうプレイがイイの?」
蛍  「お兄さまは、5人目はきっと郁子さんに違いないって仰ってたんですが、何のことなんでしょう? 変な質問ですね」
郁子 「ダーリンが『郁子ちゃんの変身シーンがどうしても見たいんだにゃー』って言うんなら、考えてもあげてもいいけど〜。な〜んちゃってね」
蛍  「郁子さんなら本当にやりそうで、ちょっと怖……いえ、楽しみです」
瑞葉 「郁子は魔法少女って言うより魔女とか女悪魔って柄じゃない?」
郁子 「な、な、な、なんですってぇぇぇぇぇっっ!!!!! そんな瑞葉はダーリンをいじめる凶暴アマゾネスじゃないのよっ!!」
瑞葉 「人を怪獣みたいに言わないでよっ!! この★●◆○△@★☆!!!!
郁子 「キーーーーーーー!!! どうせ、どうせ瑞葉なんか穴が(削除)しちゃってて(ピー)な体なんでしょっ! だから男の子が近寄ってこないのよっ!!!!」
蛍  「………まあまあ瑞葉お姉ちゃんも、郁子さんも抑えてください。ここは公の場なんですから」



―――ウェイトレスの制服は着ないのですか?
郁子 「着たトコを見たいって言っても、着てあげないわよ」
蛍  「郁子さんも由香里さんも、ウェイトレスじゃないから制服を着ていないのは当たり前ですよね」
郁子 「あ、でもでも、ダーリンのお願いなら考えてあげてもいいかな〜?」
蛍  「あはは……。きっと兄さまも喜ぶと思います」
蛍  「でも、フォルテシモの制服は華美を抑えて作業をしやすい設計になってますね。これだと効率があがっていいかも…」
郁子 「えっ、そうなの?」
蛍  「私が見た限りではそういう風に思いましたが…」
郁子 「なるほどね〜。それじゃあ、蛍ちゃんはフォルテシモに入社決定〜〜☆ はあ〜〜面接終了〜〜♪ うふふふふふふふ〜〜〜〜」
蛍  「えええっ!! そ、そんな、急に困りますっ」









瑞葉 「オチが付かなかったんじゃ……」




・・・・・瑞葉と郁子の、意地とプライドを賭けた宿命の対決が見られる『ドキドキしすたぁパラダイス』は、2003年2月発売予定です。

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