東征に先駆け、皇主陛下の御前で催されることが決まった撃剣の神楽。 表向きは尚武の心を取り戻し、兵を鼓舞する益荒男を募るというものであるが、実際のところは武門五家による代理戦争である。 すなわち、誰が征夷の将として軍権を掌握するか。 その座を手にするため、皇主の御前で家門の武威を披露することが最大の目的である。 ゆえに、御前試合は真剣を用いた死合となることが決定した。 竜胆は、これに不快感を隠せない。 この血の神楽が、覇吐たちの出会いとなる。