きつねは言いました。
「わるいけれど、ぼくは王子さまとは遊べません」

「ぼくはまだ、あなたになついていないから」

王子はたずねます。
なつく・・・って?」

「なつく、というのはね、王子さま。『きずなをむすぶこと』なのですよ」

「あなたはまだ、ぼくにとって、ほかの10万人のひとたちとかわらない、そこいらの男の子だ。
あなた
にとっても、ぼくはほかの10万匹とおなじ、そこいらのきつね。
だからぼくは遊べないのです」

(サン=テグジュペリ「Le Petit Prince」)