むかし、むかしのことです。

 ほんとうは、べつにむかしというわけでもないのですが、しかし、おとぎばなしはいつでも『むかしむかし』というひとことからはじまるものですので、だからこのおはなしも『むかしむかし』なのです。

 むかしむかし、あるところに小さな《まち》がありました。

まち》にくらしてるのは、ぜんぶで49にん。そのうち15にんがどもです。

 15にんのどもたちは、みんな毎朝まいあさ学校がっこう》にかよっていました。