ある日のこと、先生のR-コバトムギは、子どもたちをあつめて言いました。

「おはよう、しょくん。今からみんなにとても大事なことを教える。
  これからする授業は、大人のひとたちが見れば『悪いことを教えた』と思うかもしれない。しかし、とっても大事なことで、これを習わずに大きくなってしまうのは、とってもとってもいけないことなのだ」

 なのに多くの大人は、それを習うことがないまま大きくなってしまっていて、そのせいで世の中の大人たちは自分たちで思っているほど幸せでないのだ――と、先生はそう言うのです。

「今から言う生徒だけ、学校に残りなさい。
  あとの者は帰ってよろしい。今日はもう休みにする」

 R-コバトムギ先生は、15にんの子供たちのうち、イチヒコ、D-406、C-101いいんちょう、X-776、D-410としょいいんH-080おじょうさん、それとR-ヒナギクと、ぜんぶで7にんの名前をよびました。

  あとの子たちは、みんなおうちに帰っていきます。