「それでいい」

 R-コバトムギ先生は笑ってました。そして、その笑顔を見て、みんなはきょとんとするのです。

  先生は言いました。

「しょくんは、そこいらにある『なんの価値もないはずの石ころ』を、先生にさからったり、べつの子とケンカしたりしてでも大事にしようとした。おなじような石ころがあちこちにたくさんあるのに、手もとにあるいっこを『ただひとつの特別なもの』と思った。その『きもち』こそが、先生が教えようとしたものなのだよ」

「でも、このきもちはただしくないきもちよね?」

 R-ヒナギクは、ほんとうは石ころをとられずにうれしかったくせに、えらそうにものを教えられたことがばつ・・がわるくて、わざとつっかかるようなことを言いました。(R-ヒナギクはほんとうはいい子なのですが、こういう悪いところがありました)