縛血者 【ばくけつしゃ/ブラインド】

公子と称される代表者を中心に形成され、それぞれが独立して不可侵を保っている領土を指している。
現在では世界中で大きく12に分けられており、その内訳は「北アメリカ西部」「北アメリカ東部」「メキシコ南米」「日本・東アジア」「東南アジア」「中央アジア」「ロシア圏」「ギリシャ・中近東」「東欧圏東部」「イギリス・東欧圏西部」「アフリカ」「オーストラリア」。

21世紀現在、「鎖輪」は世界の主要都市を中心に、大きな生存圏を確立させるほどに肥大化した。
閉鎖的ローカルコミュニティの多くがそうであるように、例外なく排他的・排外的。新参者や流れ者に対する敷居は高い。

そこでもたらされるルールは「夜会の掟」と呼ばれ、数カ条程度の簡潔な律法により成り立っている。
かつて教会勢力が支配的だった11~14世紀頃、各地で集団的に滅ぼされる眷属が続出した為に定められた。
その内容は私闘や他人の権利の侵害に対する戒め、増やした眷族に対する責任、同族の血を喰らう事の禁止、人間社会への守秘義務などが謳われている。
簡潔であるがゆえに過不足がなく、数百年変わらずに通用している。

これにより、増減の激しかった縛血者の人口数は少しずつ安定を向かえることになる。


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