宙斗 「調律してなかったのはしずねぇが弾かなくなっていたからなの?」
  宙斗 「それともしずねぇが弾かないから調律してなかったのかな」
  しずく 「あ、あのそれは……」
  それとなくピアノを弾かなくなったことについて聞こうとすると、しずねぇは分かりやすく困った顔をした。
    もしかしてちょっとまずい質問だったか。
  しずく 「い、今はピアノをオプションから外してて……」
  しずく 「使いたいって希望する団体も無かったから」
  俺の質問に対してズレて答えになっていないしずねぇの言葉。
    でも俺はあえて追求することはせずにうなずいた。
  宙斗 「……なるほど。そのままになってたわけか」
  しずく 「ごめんなさい」