宙斗 「よし。それじゃ繰り返して練習しようか」
ナナミ 「はい!」
そして一緒に息を吸おうとしたとき、ナナミがちょっとだけほっぺを紅くしながら言った。
ナナミ 「……あのぅ」
宙斗 「ん?」
ナナミ 「会ったときから思ってることですけど」
宙斗 「なんだろう」
ナナミ 「センパイって、すごく優しいっ」
宙斗 「……そりゃあな。先輩の半分は優しさでできているのだ」
ちょっと照れながら、それを悟られまいと適当なことを言い出す俺。
そんな俺のことをナナミはちょっとだけ見透かしたように聞いてきた。
ナナミ 「うふふ、それじゃもう半分は何でできてるんですか?」
宙斗 「うぅん、何だろな」
宙斗 「女の子の前ではいいかっこしたいみたいな下心かな」
ナナミ 「お~、それじゃぴったりですね」
宙斗 「ぴったり?」
ナナミ 「優しいセンパイ、格好いいです!」