帰った子たちは、みんなよろこんで帰っていきました。

  どの子供たちも学校をキライなわけではありませんでしたが、しかし、学校がはやくおわった日はよろこぶものだと知っていたので、その『知識ちしき』どおりによろこぶのです。

 そんな子たちを見ながら、イチヒコは

「いいなあ」

 と、うらやましがりました。もちろんイチヒコも学校がキライなわけではありません。

 そのいっぽう、R-ヒナギクはおこります。

「ねえ先生、おかしいわ。R-シロツメグサはわかるわ。あの子はかしこいもの。R-ミズバショウもわかるわ。あの人はえらいもの。でも、だったらわたしもそうでしょう? なんでわたしが追加で勉強をしないといけないわけ?」