R-ヒナギクとイチヒコは《家》に帰ると、自分の部屋の勉強づくえのひきだしに『自分の石ころ』を入れて、だいじにカギをかけることにしました。

 ただ、このひきだしはあまり使うことのないひきだしだったので、ふたりとも

「そのうちにこの石ころのことは、すっかり忘れてしまうかもしれない」

 とも、うっすらと気にはなりました。

 ですが――、

 それ・・もふくめてだいじなことのようにも思えたので、ふたりはひきだしにカギをかけました