「こもりうた」

 
   
 たんじょう日の夜――。
 もうすっかり夜遅くなのに、僕はまだ眠くない。だから、ベッドで布団にくるまりながら、ただなんとなく、ぼうっとしてた。ただし――寝巻きを着ない、はだか・・・のままで!しかも、やっぱりはだか・・・のみず姉と抱き合いながら!そんな状態のまま、ぼうっ、としてた。きっと、初めて『あんなこと・・・・・』をした後は、みんなこんな風になるものなんだろう。
「ふふ……」
  口元が、自然と笑った……。
「…………イチヒコさん、まだ起きてる?」
「うん……夜ふかしして、ごめんなさい……」
「ううん、いいのよ」
  目を上げると、窓から星が見えた。すごくきれいに光ってた。
「お星さま、見てるの?」
「うん……。きれいだったから……」
「シロさんにお礼、言わないとね」
  僕らは抱き合ったまま、ずっと星を見ていた。ベッドの上に、ねころんだまま……。