「たんじょう日の朝」

 
    「(Ouiウィシロツメグサ卿R-シロツメグサくさばな・・・・はどうするべきでありましょう)」
「花は、咲かせる……。よていの倍の本数……」
「(シロツメグサ卿R-シロツメグサ、それでは数が多すぎます。今朝も咲かせたばかりというのに)」
「かまわない……。受粉もさせて、大きな白い花に小さな赤い実を……。はっぱもワックスをぶんぴつさせて、緑にきらきら輝くように……」
「(Ouiウィシロツメグサ卿R-シロツメグサ。《空》はどうするべきでありましょう)」

「《空》は、もっと明るく……。まぶしいくらいに、きれいにする……」
「(きのうと今朝に、きれいにしたばかりだというのに?)」
「かまわない……。くもりひとつなく、雲がまっ白に見えるくらいに……。星は、本が読めるくらいに……」
「今日はとくべつな日……。おまえたちにも、言ったはず――」
「今日、世界・・は、どんな日よりもきれいでなければいけないの……」