「ね――つづけましょう……?
これはとってもすてきなことなのよ? だって、好きなやつとしかしない行為なんですもの。さっきまでしてたってことは、イチヒコさん、お姉ちゃんのこと、好きって意味なんでしょう……?」
「………………」
「ねえ……」
本当は、違う――。
僕はそれを知っていた。
『このこと』は好きなやつとするものだ――それは人間がいっぱいいた時代もそうだったはずだ。テレビとか、大人が見せたがらない子ども向けのマンガでもそうだった。
でも、その一方――、
べつに好きじゃないやつとでも、『このこと』はできる――それも同じように知っていた。
やっぱりテレビとか、大人が見せたがらない子ども向けのマンガとかで。