新西暦1028年、帝国アドラーを震撼させたアスクレピオスの大虐殺。
血と屍と炎の中、あらゆる犠牲を対価として運命が一人の男を英雄へと新生させた。
ヴァルゼライドと二体の魔星、彼らの演じた死闘の真実が明かされる。
では、活目せよ──英雄譚が始動する。
「呪わしいよ、死想恋歌。おまえが誕生しなければ……」
愛へと至る以前、抱いた想いは“憎悪”だった──
運命に翻弄された敗北者、哀しき錬金術師。
彼が如何なる変遷を経て愛を育み、友情を手に入れるまでに至ったか。
その葛藤と軌跡がいま綴られる。
冥王と神星の激突、聖戦の崩壊から約十ヵ月後の帝都。
師の工房を継ぎ穏やかな生活を送っているミリィのもとへ、
チトセからある一つの依頼が舞い込むことに……
魔星の遺産から創造された星辰奏者用の新技術を巡り、再び帝都の裏で動乱と策謀が動き出す。
ヴェンデッタルートの後日談となる、未来へ続く新たな物語がここに。


