R-ヒナギクにもイチヒコにも『もう必要ない』と『教えても無意味』がどう違うのか、それは納得できませんでした。ただ、なんとなくイヤな感じだ――そう2人は思いました(そう思っているのは、ほかの子たちもおんなじようでした)。
「それでは、みんなついてきなさい。今日の『とくべつな授業』は外でおこなう」
こうして『とくべつな授業』をうける7人は、わけのわからないまま外へと連れて行かれました。
イチヒコは、仲よしのR-ヒナギクにたずねます。
「なあ、ヒナ、どんなことをするんだと思う?」
「しらないわよ。けど、きっとろくなことじゃないわ。わたし、あの先生のことをキライになりそう」
R-ヒナギクは、まだふきげんでした。
「きっと、たいしたことのない授業にきまっているわ! きっとそうよ!」
イチヒコは、わりと今回の『とくべつな授業』が楽しみになっていて、これからする内容が気になっていたのですが、R-ヒナギクがふきげんな顔になっていたので、もうそれ以上この話をするのをやめました。
「よし、このあたりでいいだろう。いまからちょうど1時間、時間をやろう。しょくんはこの原っぱで石ころをひとつひろってくるんだ」